2023年4月29日土曜日

スキーとテニスの比較(雑感)

 ◆スタンス幅と技術レベル

スキーの場合、初心者はスタンス幅の広い(脚を突っ張た)ボーゲン、上級者はスタイル幅の狭い(パワーポジションでの)パラレルです。

テニスの場合、初心者はスタンス幅の狭い(膝の伸びた)棒立ち、上級者はスタンス幅の広いパワーポジションである。

上級者は両者ともパワーポジションである点は同じだが、スタンス幅が真逆である点が面白い。この理由は後述します。






◆左右方向への移動動作

スキーの場合、外からは左右へ移動して見える。しかし、滑り手本人は自ら左右に移動してはいない。あくまでスキーという乗り物に乗ってスキーが左右に進むよう外力を利用し操作して(働きかけている)いるだけである。

テニスの場合、外から見た通り足を使い自力で行きたい方向へ移動する。一歩目、止まり方、戻り方、これらのやり方は色々有るが本質的に自力移動である。

この様にスキーとテニスでは、移動の仕組みが異なります。この移動の仕組みの違いがスタンス幅の違う理由の一つと考えます。スキーはパラレルの方が左右へ移動しやすく、かつ高速時のバランスも取りやすい。一方、テニスはワイドスタンスの方が横移動しやすく、かつショット時もバランスよく打ちやすい。


◆不確定要素

スキーは自然相手のスポーツである。この為以下の様な不確定要素があります。

・雪質(アイスバーン、パウダー、春雪、他)

・斜度(急斜面、緩斜面、他)

・捻れ(片斜面、かまぼこ状、すり鉢状、他)

・形状(フラット、コブ、溝、他)

・障害物(人、柱、木、建物、土、ポール、他)

・天候(晴、雲、雪、霧、雨、風、雪温、他)


テニスは対人スポーツですが、屋外コートだと以下の様な不確定要素があります。

・相手(ショット種、配球、スピード、他)

・コート種(オムニ、クレー、ハード、他)

・ボール(メーカーの違い、使用劣化具合)

・気になるもの(騒音、観客、鳥、虫、他)

・天候(晴、雲、雨、風、気温、他)


追記です。

◆スタート(ポイント開始)の重要性

タイムレースであるスキーにおいては、スタートからの3旗門がその日の勝敗の方向性を大方決めてしまうほど重要です。この3旗門でスムーズに加速しリズムにのれないと、その先でまた流れにのせる為の作業の繰り返しとなり、事前に想定していた最速のライン取りとはかけはなれた状態におちいってしまいます。

テニスでもサーブからの3球目・リターンからの3球目はとても重要と考えます。この3球目でリズムにのり、自分のペースに持ち込めれば、その後のラリーを優位に進める可能性がひろがります。(なお3球目が来ない場合もありますが、ポイントは取れるメリットと、ラリーのリズムをつかめないデメリットがあります)

スキーにおいては、スタートからの3旗がイメージ通りであればそれ以降はスピードにのったなかでの動作となるため、スタートとは異なる比較的安定した動き(バーン変化等はあるが)となります。

一方テニスにおいては、相手は常にリズムやバランスを崩す施策を打ってくる為、常にポイント開始からの3球目に近い心理状態での対応(オープンスキル)が必要なのかと思います。ここはスキーとは少し違う気がします。(しかし、ラリーで主導権を取り続けられればスキーと近い予感も少しだけします。なかなか現実はあまくないですが)


以上、雑感でした。

またなにか思い付いたら追記します。