2025年5月22日木曜日

フォアハンド ストロークの確立方法 (4つの重要事項)

 自分の考えるフォアハンド ストロークの確立方法を説明します。


今回はフォームとかの細かい話しではなく、考え方や練習方法と成ります。

重要事項は以下の4つです。

・ボールの推進力

・ボールの回転力

・移動と打球

・身体のバランス


では順番に説明します。

・ボールの推進力は必須です。

推進力の目安としては、ベースライン後方からセルフ球出しで打球し、コート越しのバックフェンスに直接ボールを狙った所に当てる練習をします。山なりの軌道ではなく、弾丸ライナーであることが絶対条件です。



・ボールの回転(トップスピン)です。

フェンスに直撃出来ている事が前提条件です。

フェンスを直撃するスイングスピードを維持したまま、ボールに順回転を加えることでコート内の狙った所にバウンドさせます。ダメないのはスイングを遅く調整するとこです。



・移動と打球についてです。

はじめに自分の間違った練習方法についてです。

フォアハンド ストロークを練習する時やりがちなのが、あまり移動せずスタンディングで打球練習を繰り返してしまう事です。

この結果スタンディング状態ならば、わりと質の良いボールが打てる様に成ります。しかし、ライブボールで移動を伴った状況でのショットにおいては、ボールの質が低下する傾向が有ります。

この理由は、スイングするラケットが身体の移動による影響を受けてしまい、これまで習得してきたスタンディング状態とは異なる挙動となる為です。(腕を脱力した状態のラケットには、身体移動に伴う慣性力が働きイメージと異なる動きが誘発されます。) 単純に適切な打点に移動出来てないだけじゃないと、突っ込まれそうですが、そこはクリアしているにも関わらず生じる不具合を想定しています。


正しい練習方法としては、

移動を伴った形式でショット練習を繰り返す必要が有ります。

身体移動によるラケット挙動の抑制に関しては、ひたすらカット&トライだと思います。なにかしら挙動を抑制する腕の使い方を見いだすのか、あらかじめ挙動を想定した操作をするのか…、まだよく分かりません。多分ダメなのは、腕を脱力せずに腕力で強引にラケット操作する事かと思います。(でも試合中は仕方ないのかな?)


・身体のバランスについてです。

ストローク ラリー成功のカギは身体のバランスだと思います。

フォロースルーで身体バランスが安定していれば、速やかに次のリカバリ ポジションに移動出来ます。これにより適切なタイミングで構えることが出来ます。この早い準備が有ることで、はしめてバランスよくスイング局面に入る事が出来る訳です。

どんなに強打出来てもバランスを崩してしまっては、次の動作が遅れてしまい、相手の緩い返球すら対応出来ない残念な結末がまっています。

バランス・リズム・タイミング!


そうだ、フォームの話しは全くしてないですが、恐らく上記の練習を繰り返せば、結果的にまんざらでもないフォームに成ってるかなと呑気に考えています。

(余談ですが決まった形をまねる作業は、「守破離」の段階を経て上達する機構である為、ほとんどは「守」から抜け出せず遠回りな気がします。)


あと、サーブ関してもほぼ同じ様な考え方や練習方法で良いかと思っています。少しだけ違うのは打つ前の移動がない点です。なお、リターナーは必須でサーブから3球目ヒットまでが練習セットです。

(単独でのサーブ練習を繰り返すと、リターンされたボールの対応力が養われないと言うか、フォロースルーの崩れたサーブ動作が出来上がってしまう懸念すら有ります。)





2025年5月21日水曜日

スキーとテニスの類似性      ~技術の修錬方法~

 今回は技術の修錬方法について記述します。

まず、スキーの話しからですが、競技スキーではカービング ターンが必須です。

カービング スキーを履けばカービング ターンみたいものは出来ますが、真のカービング ターンはそんな簡単な技術ではありません。

ここではカービング ターンの細かな内容ではなく、その技術を修得する過程で実施した練習内容と考え方を説明します。


カービング ターン開眼のヒントは当時(25年前?)習っていたスキーコーチのデモンストレーションだったりするのですが、その当時はその意味も・そのデモを真似ることも全く出来ませんでした。

でもまあカービングはしているし、なんとか出来てるのかな~くらいに思っていました。しかし、そんな思い込みは斜度の厳いバーンや、緩斜面であっても鋭角なターンが要求されるゲートセットにおいては、ターンの技術不足(真のカービング ターンではない)が簡単に露見されてしまいました。

そこで色々な練習を試しました。なお、当時の情報源はスキー雑誌や書籍、DVD、スキー レッスンへの参加、知り合いとの情報交換くらいでした。

ひたすら真のカービング ターンを得る為に、もんもんとした時間がそれから何年も続きました。


とんなある日、昔ヒントをくれたスキーコーチのデモをふと思い出して真似てみることにしました。

練習するバーンは中緩斜面、とにかくゲレンデの上から下までひたすらこの動きの修得を目指しました。

この動きを自分は「カービング ボーゲン」と呼んでいます。


一見、プルーク ボーゲンの様に見えますが、エッセンスが全く違います。

とにかく一日中この練習をやっていた事もあった気がします。

そうしていくうちに、ある時なにか今までにはなかった感覚がスキーから伝わった来ました。その感覚を確信とするため更に練習を継続しました。


考え方として一番大事なのは、「スキーに仕事をさせる事」その為には「スキーの性能を活用出来る身体の使い方をする事」です。

この練習によりカービング ターンの質は確実に向上して結果も良くなりました。


次に、テニスです。

5年前テニスを始めた訳ですが、その時からテニスにおける「カービング ボーゲン」を探す旅が始まりました。


ここに来てなんとなくその練習方法が見えてきたので紹介します。

特別新しい練習方法でも何でもないです。

それはズバリ「棒立ちショット」です。


少数のテニスコーチが「棒立ちショット」を取り上げているのでもしやご存知の方もいるかも知れません。

でも、この練習の真意を理解しようと取り組んでいる方は恐らく少ない予感がします。

自分も最初これを見た時、んー、なにをしてんだ!? と思いました。そして、手抜きショットと平凡な判断し、当然練習などには取り入れず忘れていました。

そして、糸口が見えないまま時間だけが流れました。


「カービング ボーゲン」と「プルーク ボーゲン」見た目の印象はなんとなく似てますが、エッセンスがぜんぜん違います。

で、ふと思ったのです。

あっ!そうか、一見簡単そうに見える・初心者用?ととらえがちな練習。実は「棒立ちショット」は「真の垂直軸ショット」なのではないかと!

言葉のニュアンスからは、棒立ち = 手抜き(手打ち) を連想しますが、当然手抜き(手打ち)なとではありません。むしろ真逆でこれこそ真のショットであり、ショットの根幹を体得する為の練習方法なのだと思いはじめました。


なかなかこの理解に到達出来なかった一つの要因として、あまりに多いYouTube動画のほとんどが、開脚でのパワーポジションでなければ競技でのストロークにあらず的な風潮に完全に感化されていました。(もちろんそれ自体は正しいと思います。)


テニスでも多分スキーと同じ考え方でよく、

考え方として一番大事なのは、「ラケットに仕事をさせる事」その為には「ラケットの性能を活用出来る身体の使い方をする事」なのだと思っています。


ちなみに、フェデラーはプラクティスの前半の方は棒立ちです。これはサボってるわけではなくて、スイングとインパクトに集中し、ラケットから伝わる情報を感じているのだと、自分は勝手に解釈しています。

(なぜなら、自分はスキーの滑り出しでカービング ボーゲンをやり、その日の調整をまず図ることが超重要な作業でした。)


まだこの練習法が超重要であるだろう事に気が付いたばかりなので、これからやりこんで行って結果に結び付けたいと思っています!


多分、垂直軸の軸ブレ(上下/左右/前後 の全方向含む)、インパクトに向けてのスイングのブレや、インパクトでの面ブレを極限まで減らすことにより、極めて少ない身体からの(必要最低限の)エネルギーであっても、ラケットの反発性能を十二分に発揮させることが出来、質の高い打球が実現出来るものと想像しています。



2025年5月19日月曜日

最近の練習内容          ~5種類のポイント形式~

 最初やっているシングルス練習内容を簡単に紹介します。

目的は、「ポイント獲得力の向上」と「ディフェンス力の向上」です。

指針は、「8方向(前後左右斜め)への移動を伴ったショット」です。

双方の最初の立ち位置を規定し、ある程度規定した球出しからポイントを開始します。これ以降は双方基本的には自由です。これにより様々な状況に応じた対応力・判断力の向上を目指します。


具体的には以下の5種類のポイント形式を練習します。

絵の見方について、青色は球出し側、赤色は打球側、黄色は球出しの軌道イメージと成ります。


①ランニングショットからのポイント                 (横移動からのショット)





②パッシングからのポイント
(バックステップからのショット)





③アプローチからのポイント
(中に入ってからのショット)





④ドロップからのポイント
(ネット付近に走り込んでからのショット。
なお、この練習ではディフェンス対オフェンス(=ロブ対スマッシュ)状況を促する為に、球出し側はドロップ又はロブの2種類のショット制限を設けます。)





⑤チャンスボールからのポイント
(中に入ってタメてからのショット)







この様な「ポイント形式練習」に成った経緯を簡単に説明します。

この練習形式に至るまでに、いわゆる「球出し練習」や「ラリー練習」もやってきました。
これらの練習の一番の欠点は実践との解離です。
純粋にショット練習をするには向いているが、なかなかゲームに結びつかない。

だからと言ってゲームだけしていても、結局今出来そうなことをしているだけで進歩している実感が得にくい。(ゲーム感は多少上がるが技術の進化は少ない)

そこで、コートの全エリアで使う様々なショットを強制的にポイントのスタートや設定条件とする事でスキルアップさせる手法を取り入れました。



この練習での気付き

・双方の位置とボール(コース、スピード、球種)の関係による結果の変化(強打/ニュートラル/当返し/エラー)を実感しながら練習出来る。

・現状の技術レベル(なにが出来て/なにが出来ない)が把握しやすい。(ゲームだと偶然なのか/実力なのか判別が難しい。ラリー練習だと出来ていると誤解しやすい。)

・1球目の球出しは試合中に飛んで来るような意図を持ったボールを入れる事が練習の質の向上に繋がる。

・1球目の返球側は、相手の球出しのタイミングでスプリットステップしてから移動しないと練習の質が落ちる。(1球目はおおよその打球コースが分かっている為、予測/判別なしで移動出来てしまう。
逆に言うと、予測出来てると打球自体は簡単だったりするのも事実である。しかし、ゲームではそうも行かない。)