2024年3月15日金曜日

テニスとスキーの類似性(核心技術)

スキーのターン技術として一番大事なことは、いかに板の撓みを活用出来るかだと考えます。板をしならせることでズレの少ないカービングが出来、板の返りにより抜けの良い滑りが実現できます。



この【スキー板の撓み】はテニスにおいて何に相当するのか考えてみました。

結論としては、【ボールを潰す】ことだと考えます。




スキーで特に板を撓ませなくても滑れる様に、テニスでも特にボールを潰さなくても打球は出来ます。でも競技スキーにおいて板が撓ませれないのは致命的。テニスにおいてもボールが潰せないとショットの質が低下。潰すことでスピードと精度の両立が出来ると考えます。(なお、あくまでボールは結果的に潰れているのであって、大振りで闇雲にひっぱたくのとは全く異なります。また、テニスの戦術としては色々な球種やボールの変形具合が存在します。)


次に、ボールを潰すとはどんなボールの状態を指すのか自分の定義を記します。

潰すとは、インパクト時にボールがガットにへばり付きペシャンコに成った状態。打球音はボール内側のゴム同士がぶつかり合い高目の音 (キィ-ン!!) がします。

一方、潰せない場合は【ボールがへこむ】と表現します。打球音はゴムがへこんだたけなので低目の音 (ボコッ~!) がします。また回転をかけている場合はガットでボール表面を擦る音 (カシュッ!) も混ざる。(なお、潰して回転かける場合は、密着が高いためこの音はしない気がします。)


板を撓ませたり、ボールを潰したりする場合のキーワードを以下に羅列します。

◆ ボールを潰すには、

・ラケットの重さや動きを感じる

・遠心力のかかる高速なヘッドスピード

・ボールの真後ろをフラットに打球

・ヘッドが後ろから身体を追い越して打球

・身体に溜めたエネルギーは打点でのラケットヘッド方向に放出し、前方(フェース面の鉛直方向)に流す

・ラケットの芯(ド真ん中)でとらえる

・身体の動きと整合した打球タイミング

・ボールスピードや変化を冷静に感じる

・身体の動きやバランスを冷静に感じる

・リズミカルでバネのある身体の動き


◆ 板を撓ませるには、

・スキーの重さや動きを感じる

・遠心力のかかる高速な滑走スピード

・身体の動きと整合した加重タイミング

・板の真上からフラットに加重

・板が身体を後ろから追い越して加重

・身体に溜めたエネルギーはマキシマムでブーツ下のソール方向に放出し、前方(トゥーピース方向)に流す

・極限のエッジングで雪面をとらえる

・滑走スピードや雪面を冷静に感じる

・身体の動きやバランスを冷静に感じる

・リズミカルでバネのある身体の動き


両者とも繊細かつダイナミックな動きが必要であり、マテリアルが身体を追い越してフラットに力を加える所は特に似ている気がします。また、所謂上級者(競技者)であることの分かりやすい判断基準になる予感もします。


あと、潰す話しからは少しそれますが、今回検討する中で思いついた対比ワードをついでに記します。

・ガット

 = スキーのソールやエッジに相当


・ラケット

 = スキー板に相当


・グリップ

 = スキーのビンディングやブーツに相当



・ボールを潰す(この時ラケットはしなり、かつガットが撓んでいる)

 = スキー板を撓ませるに相当



・ボールに回転をかける

 = スキー板をスキッド(横ズレ)させるに相当



・ガットの反発だけで打球する

 = スキー板を撓ませずエッジに乗ってサイドカーブでターン(サイドカービング)するに相当


・ポン当て(スイングの力加減)で飛びを制御する

 = 開きだしシュテムの様なの交互操作系に相当


最後に自分の現状ですが、ボールをへこませて打球なのかと思います。


スキーの技術習得のステップを思いおこすと、

スキッド ⇒ サイドカービング ⇒ 【撓み】

やはり撓みを操るまでにはかなりの鍛練(長い年月)が必要でした。


これまでのテニスの進化と目標は、

チョリチョリの回転 ⇒ へこませた回転 ⇒ 【潰す】

安定した潰しと、潰して回転をかけれる様に鍛練します!


《参考画像》

ボールを潰す

ボールがへこむ

ガットで跳ね返す

160km/hで壁に衝突

手で地面に叩き付ける

サイドカーブでターン

スキッド ターン


《テニスエナジー YouTubeチャンネルより》


ボールが潰れていない場合


ボールが潰れている場合

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